ARTEC Evaでナポレオン記念碑をスキャン

当社は、大型オブジェクトをスキャンする際に、どのように当社のスキャナとソフトウェアプラットフォームを使うのかについて尋ねられることがよくあります。今回の記事は、そんな質問にお答えするものです。

フランス・トゥールーズに拠点を構えるIMA Solutions SARL社のベンジャミン・モレーノCEOをご紹介します。IMA Solutions社は3Dスキャンとビジュアライゼーション技術を使い、世界有数の博物館で使える新しいマルチメディアツール(3Dインタラクティブツールなど)を開発しています。 クライアントの中には大英博物館、アクロポリス博物館、フランス北部のランス地方にあるルーブル・ランス美術館などがあります。

ベンジャミン氏は、ARTEC EvaとArtec Studio 10を使ってスキャンした、馬にまたがるナポレオン銅像の完璧な3Dプリント可能なモデルを見せてくれました。この作業は、フランズ・ヴィジーユ地方にあるフランス革命博物館(Musée de la Révolution Française)の依頼を受けたものでした。同博物館は、後世の人々のために3Dモデルを3Dモデルで保全すると同時に、ナポレオンがエルバ島からの帰還200年の記念式典で展示する3Dモデルを作成するために、この依頼をしました。フランスの著名な彫刻家であるエマニュエル・フレミエットが1867年に制作した記念碑は、近くのラフレー村付近に置かれています。

「これまでに、馬の部分のアートワークを3Dスキャンしたことがありますが、スキャンする度に、脚部や隠れた部分があり、今回の仕事はこれまでで最も難しい仕事のうちの1つになるだろうと考えていました。」と、ベンジャミン氏。「過去には、アームに搭載したレーザーヘッドのような他の3Dスキャナを使用したことがありますが、確かなことは、ARTECの技術だけがこのような厳しい条件での、下準備も不要で、このような高い水準の3Dスキャン撮影を可能にすること言うことです。

ベンジャミン氏がARTEC製スキャナ「Eva」と「Spider」を当社のフランスパートナーBoreal社から購入する前は、ベンジャミン氏の会社では3Dレーザースキャナを使用していました。「現在は、ARTEC EvaとSpiderを使用しており、博物館の展示品をスキャンする際に問題となりうるターゲットやリファレンスシステムを使わずとも、これまで当社が使用していたスキャンシステムよりも幅広い作品を、どんな環境でも、スキャンすることができます」とベンジャミン氏。

「さらに、ARTEC製スキャナはリアルタイムでテクスチャ情報もキャプチャします。これは本当にすごい機能です。」と付け加えることを忘れませんでした。「ARTEC製品を購入する前は、レーザースキャナを使って、3Dのジオメトリを測定し、それから何枚も写真を取り、手動で3Dモデルにテクスチャをかけていくという作業をしていました。これは非常に時間のかかる作業かつ、人間の手によるものですので精度も高くありませんでした。現在、テクスチャは完璧にキャプチャされ、ジオメトリ上にマッピングされています。キャプチャ時間は、3Dスキャンする対象によって異なりますが、5から10分の1に短縮されました。また、今日当社が3Dスキャンしている芸術作品の中には、ARTEC 3D製スキャナ以外のどんな3Dシステムでもスキャンできないものがあります。通常、当社のクライアントには次のように伝えています。『ARTEC製品が市販される前には実現できなかった3D精度を実現します!』と」

ナポレオン記念碑をスキャンするにあたって、ベンジャミン氏が唯一用意する必要があったのは、記念碑をあらゆる角度からスキャンするために必要な足場で、これは博物館が用意しました。また、ベンジャミン氏は、記念碑の上の部分をスキャンために撮影現場にバッテリーパックを持ってきました。ほとんどの時間、ベンジャミン氏はノートパソコンと、発電機に接続したEvaで作業しました。「3Dスキャンをする際にバッテリーで問題となるのは、ARTEC製バッテリーパックではなく、パソコンのバッテリーです!」ベンジャミン氏はそうコメントしました。

実際、ベンジャミン氏のバッテリーパックをよく使用していました。最近、ベンジャミン氏は先史時代に描かれたマンモスをスキャンするために、地下4メートルの洞窟に入っていかなければなりませんでした。「Evaとバッテリーパックを使って、現場で素早く3Dスキャンすることができました。

ナポレオン記念碑の表面積はかなり大きいため、ベンジャミン氏はこのプロジェクトを円滑に進めるための3Dスキャン戦略を立てました。「作業を18箇所(ARTEC Studio 10で作業する18個のプロジェクト)に分け、後処理の位置合わせができるよう、重なる部分を大きめに撮りました。」

スキャンには全部で2日、57GBもある巨大データで、後処理には10日を要しました。作業を合理的に進めるため、ベンジャミン氏は18回の各スキャンセッションで、1mmの解像度でシャープメッシュ化を行いました。各セッションは約2500万ポリゴンだったため、150万ポリゴンまで間引きしました。その後、1 mmでファジーな位置合わせとシャープメッシュ化を行い、ちょうど2000万ポリゴンに落ち着きました。最後に、テクスチャーフレームを使い、最適化されたモデルにテクスチャを適用し、Zブラシで微調整を行いました。

ベンジャミン氏の会社は、他社に先駆けてARTEC Studio 10を導入した会社の1社です。「AS9とAS10では、ファインレジストレーションと、グローバルレジストレーションのアルゴリズム処理の速度が違います。また、スキャン中に「前回のスキャンからトラッキング」機能の精度も高くなっています」と、同氏。「一般的に、AS10はAS9よりも信頼性が高く、高速になりました」

IMA Solutions社は、通常、事前に計算した3Dビジュアライゼーションおよび文化遺産調査のための高解像度モデル、3Dプリントをするために最適化された3Dモデル、3Dリアルタイムレンダリングエンジンのために最適化されたモデルと、3種類の3Dモデルをお客様に提供しています。

「結果に博物館は大満足でした。特に、3Dモデルを仮想上で操作し、クリック1つで記念碑をあらゆる角度から見ることができることを非常に喜んでいました!」と、ベンジャミン氏。
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