自動でエラーのないロボティック・スキャン・プロセスを実現するArtec SDK

概要: 世界中の大学から集まった研究者が、現在の自動3Dスキャンプロセスをより速く、より正確なものにしようと研究をスタートしました。

目的: スキャンが低品質になる可能性があるエリアを事前に特定して、適切なスキャン量になるように (ロボットアームに接続したArtec Spiderを) 正確に正しい場所に自動で動かすようなスキャンプロセスを創るため、Artec SDKを利用します。

利用ツール: Artec SDK、Artec Spider

国際的な研究者グループは、ARTECスキャン用SDKとロボットアームに搭載したARTEC Spiderを使い、新しい自動スキャンメソッドを考案しました。この方法では、複雑なジオメトリを持った小さなオブジェクトをスキャンする場合でも最高品質の3Dモデルを作成することができます。いくつもの比較試験により、この新しいメソッドが、これまでのスキャン技術と比較し、効果的により優れた結果を出すことが証明されています。

[プラスターフィギュア曲率のベース3Dデータ / 密度ベースの3Dデータ / PR2の3Dデータ]

オブジェクトを3Dスキャンすることは、オブジェクトが複雑なテクスチャや形状をしている場合には特に、極めて難しくなることがあります。3D画像を生成するために損傷を受けたデータや死角を排除するための膨大な研究が実施されました。その中の1つの研究チームが極めて画期的な結果を出しました。

新しいスキャンメソッドはVisual Computing Research Center,、Tel-Aviv University、Memorial University of Newfoundland、University of Konstanz、Shandong Universityからなるエンジニアグループにより考案されました。

実験の中で、研究者はARTECの3Dスキャナを擬人化ロボット「PR2」の一方のアームに固定し、もう片方の手に樹脂製テーブルを持たせ、その上に数多くの小さなオブジェクトを載せ、適宜テーブルを回転させながら、スキャンを実施しました。

この実験で、研究者は他の3Dスキャナなどと検討した結果、ARTEC Spiderを使うことにしました。Spiderは極めて鋭角なエッジや細かい部分のある小型オブジェクトもキャプチャするため、小型オブジェクトのスキャンに最適です。

Spiderは極めて高い解像度(最大0.1mm)と精度(最大0.05mm)で、1秒間に7.5フレームをキャプチャし、1,000,000ポイントまで処理するため。このフレームはリアルタイムで融合するため、複雑な後処理は不要です。

「ARTEC Studio」ソフトウェアと一緒にお使いになれば、あらゆる分野のデザイナー、エンジニア、インベンターのパワフルなデスクトップツールとなります。また、ARTECのスキャン用SDKを使うことで、あらゆる特殊スキャンシステムに組みことができるようになりました。

この実験の主な目的は、オブジェクトの高い精度を持ったスキャンを実現することでした。戦略的にスキャナが選択するネクスト・ベスト・ビュー(NBV:スキャナがポイントクラウドを作成する初回スキャン後に自動的に選択する最高のビューポイント)にスキャナを配置し、オブジェクトの幾何学的な詳細を完全性と高忠実度の両方が達成されるまでキャプチャし続けることにより、この目的を果たすことができました。

新しい自動スキャンシステムのアイデアは、大きく分けてスキャナがキャプチャするデータの解析と、スキャンロボットに一連のNBVの生成に帰着します。

スキャンプロセスは、オブジェクトの第1回360℃スキャン(この段階ではまだ精度が低い状態です)から始まり、オブジェクトの表面お題部分をおおまかにカバーした初回ポイントクラウドをキャプチャします。その後、一連のNBVまたはキャンディデートビューポイントがスクリーンド・ポワソン方程式に基づき生成されます。

その後、ロボットがこれらのビューポイントからスナップショットを撮れるようにスキャナを動かします。スキャナが固定されているほうのロボットアームが割り当てられたビューポイントに到達すると、スキャンが実行されます。このシステムはフレームを取得し、それを登録し、最初の画像と統合します。

ディテールを損失しないよう、新しいアルゴリズムが信頼性マップを作成し、追加のスキャンを行う必要がある低品質のエリアを正確に検出します。

スキャンプロセスは、ARTECのスキャン用SDKを用いてプログラムされました。スキャンは自動的に行われ、指定した再構成要件に達すると停止します。

新しいアルゴリズムを、他の2つのNBVベースのアルゴリズム(1つは可視性、他方は境界にそれぞれフォーカスします)と比較しました。この新しいアプローチでより高画質のスキャンが実現されることが証明されました。

可視性ベースの3Dデータ

境界ベースの3Dデータ

PR2の3Dデータ

また、この研究者グループは、彼らのアルゴリズムを 曲率ベースや密度ベースのアプローチと比較し、彼らのアプローチでは他に追随を許さない高い水準のスキャン品質を実現することも実証しました。

曲率のベース3Dデータ (20回の反復スキャン) 

密度ベースの3Dデータ (20回の反復スキャン)

PR2の3Dデータ (10回の反復スキャン)

さらに、この研究者グループは、別のロボットプラットフォームである片手産業用ロボットに同アルゴリズムを適用し、高品質、高忠実度の繊細な象のオブジェクトを自動スキャンする実験も実施しました。

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