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3Dモデルの作成において: フォトグラメトリ vs 3Dスキャン

2024年 10月 21日
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概要

3Dモデルを作成するプロセスは、そのモデルを使う仕事に適したツールを選択することから始まります。その選択では、主にその3Dモデルがどのようなことに必要なのか、つまり、それをどのように使用するつもりなのかということが基盤になります。3Dモデルの作成に最も人気のあるツールとして、3Dスキャンやフォトグラメトリが挙げられます。こちらの記事では、特定のプロジェクトにどういったツールを選択すべきか、また、それらのツールをどんな状況ならば組み合わせることができるかについてご説明いたします。

3Dスキャン技術の種類
構造化光、レーザー三角測量、ToF(タイムオブフライト)
3Dスキャンの長所
正確度、精度、使いやすさ、汎用性、リアルタイムのフィードバック、ハードウェアの統一性
フォトグラメトリの長所
鮮やかな色、リアルな質感、手頃な価格

3Dスキャナ

Photogrammetry vs. 3D scanning

 

まず始めに、3Dスキャンの仕組みについて触れてみましょう。また、市場で入手可能な主な3Dスキャナの種類についてもご紹介いたします。これは、この技術とフォトグラメトリの比較について後ほど説明が入る際に役立つ情報となります。

3Dスキャンとは、物理的なオブジェクト(正確にはその形状や、多くの場合その色に関する情報)をデジタルの世界に持ち込む技術のことです。お使いのPCにオブジェクトのデジタルレプリカを取得できれば、そこから無数の可能性が開かれます。それらの検査や測定、もしくは変更を行ったり、シミュレーションやストレステストの実施をしたり、それらを共有したり、何か他のものとコラボレーションをしたり、ARやVR環境へのインポートなども可能になります。

Photogrammetry vs. 3D scanning

キーポイント

3Dスキャンは産業や医療、自動車、CGI、航空宇宙、そして考古学などの分野でオブジェクトの検査や測定、そしてデジタル化にますます使用されるようになってきました。

オブジェクトの正確なデジタルレプリカはどのように取得するのでしょうか?簡潔に言うと、3Dスキャナを使用します。3Dスキャンツールの現状は、従来の実証済みの技術が進化し、新しい技術がゼロから開発されるにつれ、過去数十年にわたり急速に変化してきました。現在、最も広く使用されている3Dスキャンツールは、構造化光およびレーザー三角測量スキャナです。

構造化光とレーザー三角測量タイプの3Dスキャナ

これらのデバイスの仕組みは非常に似ています。これらのスキャナはオブジェクトのサーフェスに光を投影し、スキャナのカメラは、投影された光のビームがサーフェスから反射されるときにどれほど歪むかを記録します。ここでの違いは、構造化光スキャナはグリッドを形成する白または青色の光のビームを送り出しますが、レーザー三角測量スキャナはシンプルな線を放射することです。

スキャン中、これらの3Dスキャナはオブジェクトのサーフェスにおける何百万もの点に関する情報を収集し、スキャナのソフトウェアは前述の歪みを分析することですべての点を相対的に配置し、デジタル環境でオブジェクトの形状を再構築します。

構造化光法とレーザー三角測量法の両方で、3Dの点のデータセットは点群(ポイントクラウド)と呼ばれ、これを3Dメッシュモデルに変換させることが可能です。このメッシュを作成するために使用するプログラムに応じて、そのトポロジーは三角形もしくは正方形の複数の面で構成されますが、いずれの場合もモデルはそれらが何百万と連なって構成されます。変換は、上記の目的でリバースエンジニアリングやCAD、AR/VR用のアプリケーションなどのために、オブジェクトのデジタルレプリカでさらに施される作業を容易にするために実行されます。

Photogrammetry vs. 3D scanning

構造化光やレーザーの3Dスキャン技術は、サイズが数ミリメートルから数メートルまでの比較的小さなオブジェクトをスキャンする場合に特に効果的です。ハンドヘルド型3Dスキャナを使用することで、このプロセスは超高速になり、最終的な3Dモデルは非常に精密で、原物に非常に忠実になります。

ToF(タイムオブフライト)型3Dスキャン技術

オブジェクトのサイズ (高さまたは長さ) が数十メートルを超える場合は、パルス発振のレーザー3Dスキャン技術とも呼ばれるToF技術に基づいたスキャナを選択することをお勧めします。このようなスキャナは、長距離用として扱われる場合があります。構造化光スキャナやレーザー三角測量スキャナとは異なり、ToFスキャナと対象オブジェクトとの間の距離は、数メートルから数百メートル、さらには数千メートルの範囲に及ぶ可能性があるからです。

この技術はどのように機能するのでしょうか?この種のスキャナはレーザーパルスを放出します。それらがサーフェスから反射されると、スキャナの受信機はそれを検出し、スキャナは各パルスが戻ってくるまでにかかった時間 (1秒未満) を計算します。跳ね返ってきた数百万ものパルスに関する情報を収集して記録することで、スキャナはサーフェスの画像を形成します。その精度は、使用するソリューションとデジタル化する領域によって異なります。固定式の三脚に取り付けられた3Dスキャナで建物のスキャンを行う場合は、数ミリメートル単位の精度のスキャンが期待できます。その一方で、広範囲の地形をマッピングするために、飛行機や無人航空機からスキャンする場合には、許容誤差は数センチメートルに達する可能性があります。

3Dスキャナの長所と短所

この記事の最初の部分から結論付けられるように、構造化光やレーザー三角測量、またはTOF型のスキャナは、比較的小型なオブジェクトや大きな表面積の正確なデジタルレプリカを提供できます。高品質の3Dスキャンソリューションが提供する空間データの精度は、精度の誤差が取り返しのつかない結果や災害につながる可能性がある分野で不可欠なツールとなっています。3Dスキャナは、工業デザインやエンジニアリングの分野で信頼されており、高度な専門家が電子機器の開発や配管の安定した運用の確保、そして大量生産された機械部品の品質検査などといったさまざまな目的で使用されています。

ヘルスケアにおける3Dスキャナの用途は、完全にぴったりとフィットし、何年も長持ちするカスタム仕様の人工装具やインプラントの設計から、形成外科手術におけるビフォーアフターの評価まで、実にさまざまです。芸術や娯楽、科学、博物館の分野では、3Dスキャナは俳優のデジタルツインの作成に使用されたり、数百万年前の化石をその発掘現場や博物館の保管庫でデジタル化するのに利用されたりしています。また、3Dスキャナは解剖学や古生物学、さらには宇宙探査などの分野の研究を進めるのにも役立っています。そして最後になりますが重要なことは、現在ますます多くの法人類学者が、犯罪現場を文書化するための最速かつ最も正確な方法として、3Dスキャンに目を向けているという点です。

Photogrammetry vs. 3D scanning

これらの様々な用途に加えて、3Dスキャナは使いやすさで群を抜いています。例えばハンドヘルドスキャナは、ユーザーがオブジェクトの周りを歩き回って、そのサーフェスのあらゆる部分をキャプチャするには恰好の軽量デバイスです。これらの3Dスキャナの中で最も先進的なものは、オールインワンとなっているソリューションです。そういったスキャナにはタッチスクリーンが組み込まれているため、ノートPCやタブレットがなくても、スキャナのディスプレイでスキャンの進行状況をリアルタイムで確認することができます。ノートPCやタブレットがないということは、ユーザーはケーブルやワイヤーに邪魔されずにオブジェクトの周りを自由に動き回れることを意味します。

また、これらの画面に提供されるリアルタイムのフィードバックは、オブジェクトのすべての領域をキャプチャしたかどうかをすばやく簡単にチェックするのに役立つため、ユーザーにとって非常に貴重なものです。フォトグラメトリの長所と短所についてはこの後すぐに詳しく説明いたしますが、内蔵されたスクリーンを使用した3Dスキャンが明確な利点となっている点は注目に値すると言えます。このおかげでユーザーは蓄積したデータと不足しているデータをすぐに把握できるからです。

さらに、先ほど言及いたしましたように、全ての3Dスキャナはオブジェクトの形状をキャプチャすることができ、これは3Dスキャンの世界では常識ですが、その中のいくらかのスキャナはオブジェクトの色やテクスチャもキャプチャできます。精度は3Dスキャンにおいて紛れもなく必須要素ですが、スキャンの結果はフォトグラメトリが提供できる鮮やかさによってさらに向上させることができます。

フォトグラメトリ

フォトグラメトリとは、複数の写真を組み合わせてオブジェクトの3Dモデルを生成する技術のことです。上記のようにプロフェッショナルな3Dスキャン技術とは異なり、フォトグラメトリに3Dスキャナは不要です。写真を作成するために必要なのは… そう、ご存じの通りカメラです。特別に特殊な機材も要らず、お手持ちのスマ―トフォンからドローンに至るまで、カメラが搭載しているデバイスいずれかで撮影された写真を使用することで、フォトグラメトリの作業は完了します。2Dの写真はフォトグラメトリ用のソフトウェアによって処理され、その際には沢山の要因が考慮されます。それは主にカメラの焦点距離や、レンズの歪みや解像度、オブジェクトを撮影する際のカメラ位置や角度、カメラの十分な視野角、そして隣接するエリアの写真との重なりあいが挙げられます。

フォトグラメトリ用のソフトウェア

無料アプリはサポートが限定的もしくは全くなかったり、処理や編集ツールの選択肢が少ないのでここでは除外させていただきますが、そうするとこの業界には2つの主要なフォトグラメトリ用ソフトウェアがあります。それはReality CaptureとMetashapeの2つです。前者は、元のデータの変更が必要な際に多くの選択オプションを提供してくれる、より柔軟で直感的なワークフローが特徴です。Reality Captureは無料のダウンロードが可能で、このソフトウェアは3Dモデルを構築することができます。

Photogrammetry vs. 3D scanning

そしてその結果が満足のいくものであれば、有料でその3Dモデルをダウンロードするオプションがあります。それに加え、Reality Captureは主要な競合他社と比べ、最大10 倍速で計算を行うことができます。その一方で、Metashapeの利点の1つは、しっかりとしたサポートと広範なユーザーコミュニティであり、必要あらばそこからなにかアドバイスや支援を求めることができます。膨大な量の教材資料と、3Dモデルの素晴らしいギャラリーへアクセスすることができます。多くのユーザーは、MetashapeはReality Captureよりも高い精度を保証すると実感しているようです。

その他の選択肢を探している方に向けて言及すると、3DF ZephyrとMeshroomはすでに強力なフォトグラメトリ機能をより改善し続けている一方で、Colmapは、研究のために最初に開発された無料のソリューションで、シンプルで予算に優しい代替手段を提供しています。

フォトグラメトリの長所と短所

フォトグラメトリの大きな利点の1つは、使用するカメラが手頃な価格であることです。現在、スマートフォンには16MPカメラが搭載されており、フォトグラメトリに十分な色解像度で画像を撮影することができます。3Dスキャンと同様に、フォトグラメトリは非接触でオブジェクトをデジタル化できる方法のひとつです。フォトグラメトリ用のハードウェアデバイスはプロ仕様のカメラであったとしても、スマートフォンであったとしても軽量かつポータブルですし、使用するために訓練は不要です。3Dスキャンとは異なり、スキャンするオブジェクトのサイズに応じて適切なツール (カメラ) を選択する必要はありません。カメラは極小から大型オブジェクトまでに使用できます。

Photogrammetry vs. 3D scanning

当然のことながら、写真の品質が高ければ高いほど、それらから構築される最終的な3Dモデルの品質も高くなります。隙間が全くない3Dモデルを作成する上で非常に重要となる要素は、撮影した写真がオブジェクトのサーフェス全体をカバーしているかどうかです。より良い結果を得るには、数十から数百、場合によっては数千にも及ぶ写真の数々を手動で撮影する覚悟はしておきましょう。これを3Dスキャナが即時で実行してくれる、自動の3Dデータキャプチャと比較してみてください。これはフォトグラメトリのもう1つの制限を示唆しています。人間の3Dモデルを作成することは、そのモデルが何分も、何時間も継続してじっとしていられない限り、ほとんどの場合現実的ではありません。

また、フォトグラメトリは現場で行うのははるかに困難で、特にブースの設置を伴う場合はなおさらです。例えば広い敷地の中央など、遠隔地でスキャンしている場合、そこでかさばるブースのセットを使用するのは非常に困難です。近辺にいない人をスキャンする場合、複数のカメラを配置する複雑なセットよりも、3Dスキャナをそのモデルの方に発送する方がはるかに簡単です。

また、オブジェクトを撮影する際は、照明をそれ全体に均等に当てましょう。さもなければ、後で多くの写真の明るさを修正したり、調整するのに何日も費やすことになってしまいます。これは特に、晴れた日に屋外でオブジェクトの写真を撮る際に当てはまることです。太陽に照らされた側は、影の側よりも明るく見えるからです。

したがって、写真撮影には曇りの日を選ぶのが理想的です。処理段階でサーフェスの一部が十分に撮影されていなかったことに気が付いた場合は、元の写真撮影が行われた場所にわざわざ戻って、照明を含む前回と全く同じ撮影の環境条件を再現しなければなりません。運がよければ、初めの撮影で作成したデータベースに新しく撮り直した写真が追加できるでしょう。ただし多くの場合、オブジェクトまたはシーン全体をもう一度全て1から撮影し直さなければなりません。

このようなフォトグラメトリの制限を回避するために、人工光源に投資し、それとカメラに偏光フィルターを装備することができます。このような交差偏光の設定により、写真撮影中の照明の反射によってぼやけるオブジェクトの量が減り、より詳細なフォトグラメトリのモデルが得られます。このプロセスの欠点の1つは、偏光用の装置を用意しなければならず、撮影費用が高くなってしまうことです。それでも偏光子が同じ素材で作られていない場合、モデルの外観を歪めてしまう変色を起こす可能性があるため、これも絶対確実というわけではありません。

Photogrammetry vs. 3D scanning

結局、正確な線形測定を提供する3Dスキャンとは異なり、オブジェクトの縮尺と比率は、フォトグラメトリでは歪んでいる可能性があります。これは、フォトグラメトリのテクノロジーが使用する画像の品質に依存しているためであり、写真の照明や解像度、また動きによるブレといったさまざまな問題の影響を受ける可能性があります。最終的なモデルは抽象的な部品によって組み立てられるため、リバースエンジニアリングや品質検査など、高い精度が要求される用途には使用できません。

2つの世界の長所はどうしたら組み合わせることができますか?

多くの場合、3Dモデルはできるだけ正確にし、原物そっくりの色でレンダリングしたいものです。そこで、3Dスキャンと写真の組み合わせを検討してみましょう。

まさにそのアプローチが使用されたのは、米国前大統領バラク・オバマ氏をモデルとした、史上初の大統領の3Dポートレートの作成時でした。このプロジェクトでは、構造化光スキャナ(Artec Eva) がフォトグラメトリと相乗的に使用されました。もうご存知の通り、フォトグラメトリは人間の3Dモデルを作成する場合、そして特にいつもタイトなスケジュールに追われているはずの大統領を対象とする場合には、扱いにくいものです。ここでの回避策は、前大統領の周りの特別な足場に取り付けられた 80台ものカメラで同時に撮影することでした。こうすることにより、全ての色、色合い、色相が可能な限り短時間で検出され、Artec Evaは前大統領の頭の形状が最高の精度でキャプチャされるようにしました。

Photogrammetry vs. 3D scanning

また別のケースでは、結合されたデータセットを使用して車全体の3Dモデルが作成されました。このプロジェクトでは、ワイヤレスのArtec Leoが車のジオメトリ(車体と内装の両方)をキャプチャしました。ジオメトリに関する正確な情報は、工業デザイナーやエンジニアにとって十分な量です。ただし、ビデオゲーム開発などの業界では、車の力学的プロファイルの精度よりも鮮やかな色の方が重要視されることが多いため、ゲーム開発者はカラーつき写真を3Dメッシュモデルに重ね合わせることを望む場合があります。ビデオゲームにそれを統合すると、車は完全に本物そっくりになり、ゲームのユーザーエクスペリエンスがはるかに向上します。

ソフトウェアの側面では、Artec Studioのおかげで3Dスキャンとフォトグラメトリの組み合わせがこれまで以上に簡単になったことも注目に値する点です。スキャンデータのキャプチャと処理機能に加え、このプログラムには、ユーザーが高解像度の写真からモデルにテクスチャを適用できるようにする写真位置合わせのアルゴリズムが詰まっています。多くの場合、このおかげで色の明瞭度が向上し、スキャンがより現実的なものになります。

そのような事例の1つとして、Artec Studioの3Dスキャンとフォトグラメトリの共同機能を利用し、ジャングルにインスパイアされた複雑な模様を特徴とする椅子をデジタル化させたプロジェクトが挙げられます。写真はArtec Leoのスキャンデータと組み合わせてテクスチャファイルを作成し、それらはこのプログラムのテクスチャ用アルゴリズムを使用して3Dメッシュにマッピングされました。この機能が使用されたのは、もちろんこのはっきりと鮮やかな色を持つ椅子のモデルだけではありません。他にもArtec Space Spiderでキャプチャされた高解像度の3DスキャンデータにNikeのスニーカーの140枚の高解像度画像をのせる目的にも使用されました。

Photogrammetry vs. 3D scanning

そのプロセスの完了までに30分強かかった結果、Nike Kyrie 7のバスケットボールシューズの驚異的に本物そっくりなスキャンが作成されました。有名なこの靴の3Dモデルは、Nikeの360度全方向のトラクションに対応するインソールの十分にテクスチャリングされた複製を特徴としており、スキャンの際にはシワを避けるためにこのスニーカーを逆さまに置かれました。類似のプロジェクトでは、スポーツブランドASICSがフォトテクスチャリングを使用して、品質検査や革新的なアニメーションを活用したマーケティングコンテンツのための非常にリアルなフットウェアモデルを作成しました。これらのそれぞれの結果は、Artecのハードウェアとソフトウェアを組み合わせた際にキャプチャできる詳細レベルの高さを示しています。

結論

フォトグラメトリは、見事なビジュアルを作成できる能力を高く評価するビデオゲーム開発者の間で依然として人気があります。ただし、3Dスキャンは現実世界のオブジェクトや人物をデジタル化する目的でははるかに高速で汎用性の高い方法としてビデオゲームの分野で利益を上げてきています。ハンドヘルド3Dスキャンは、ヘルスケアなどの分野でも勢いを増し続けています。例えば患者の四肢を迅速かつ正確に測定することで、カスタム仕様でよりフィットするインソールの作成がますます進んできています。

そのため、精度が最優先事項で、オブジェクトを高解像度で瞬時にキャプチャしたい場合、また3DモデルをCADアプリケーションでさらに使用するつもりであれば、プロ仕様の3Dスキャナと3Dスキャンソフトウェアも使用すべきです。

もし予算に制限がなく、急いで仕事を終わらせなくてもよい場合には、現実世界のオブジェクトをデジタルの複製に変換する3Dスキャンとフォトグラメトリの組み合わせを併用することがしばしば理想的です。そうすることにより、モデルは非常に正確なジオメトリと、鮮やかな色の現実的で詳細を含むテクスチャの両方を備えることができるはずです。

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フォトグラメトリとは、写真から信頼性のある寸法を推し測る一連の作業のことです。我々は何世紀もの間、この手法を何らかの形で利用しており、地球の表面などを把握する際に役立ててきました。今日では、フォトグラメトリは多くの産業において極めて重要な役割を担っています。そこで、フォトグラメトリ、およびその利用法の概略的な把握のための入門書をここに用意しました。

かつて多くの人々がフォトグラメトリを敬遠していた主な理由に、その価格と利用可能な技術を挙げていましたが、近年それらは大幅に緩和されました。このことによりフォトグラメトリはより広く採用されるようになり、以前より優れていて、機能的で、ユーザーフレンドリーなソフトウェアの開発が促進されました。今回こちらでは、現在利用可能なソフトウェアを見ていきます。フォトグラメトリのニーズに対応するソリューションをお探しの方のために、こちらの記事では互換性や価格、長所と短所、そしてフォトグラメトリの概要を理解するのに役立ついくつかの重要な詳細について説明します。

この過去10年間で、ゲームコンソールの進化だけでなく、フォトグラメトリなどのデジタル化の導入により、ビデオゲームのキャラクターモデルや環境が飛躍的に進歩しました。この技術を使用することで、写真のようにリアルな世界を構築し、世界中で増え続けるゲーマー達に今までなかったレベルの圧倒的没入感を提供できるようになりました。フォトグラメトリに精通している方なら、ゲームに登場するオブジェクトにはさまざまな画像が照合されていて、非常に高レベルなテクスチャのクオリティを持つ3Dモデルに変換されていることがしっかり確認できるはずです。しかし、このフォトグラメトリのプロセスはゲーム業界で実際どのように使用されているのでしょうか? 以下の記事では、フォトグラメトリを使用するワークフローの手順についてをはじめ、その代替手段としての3Dスキャンを使用する可能性についてまで、ゲーム用のフォトグラメトリ関連のトピックすべてを特集します。