Artec 3Dスキャナがカスタム整形外科用装具の作成をサポート

概要: フランスの整形外科と義肢製造所が、患者のためのカスタム整形外科用装具の作成に3Dスキャンを新たに利用することになりました。従来の装具の作成方法は、複雑で時間がかかる上に不正確なものでした。

目的: ポータブルで高精度の3Dスキャナを使用して、患者を360度からすばやくスキャン。この3Dモデルを利用して最高水準のカスタム装具を作成します。

利用ツール: Artec Eva Lite、Artec Studio

最近、当社は整形外科・プロテーゼ(O&P)分野で当社とOEMパートナー関係にあるフランスの会社、Ortenを訪ねました。 同社は世界中の医師たちにO&Pサービスや包括的なソリューションを提供するこの分野におけるリーダー企業です。 当社がオーテンを訪れたのは、同社のワークフローをもっとよく理解し、当社スキャナーを改善するための提案と意見を聞くためでした。

同社の施設に私たちを案内し、製品ラインについて説明をしながら、Artecのスキャナーがどの用に同社で活躍しているかについて丁寧に教えてくれました。

プロセス

  1. 患者はクリニックに行き、背中の補正装具が必要であると診断されます。
  2. 患者に特別の金属棒でできた装置の前に立つように指示し、医師たちは装具を作るために必要な情報をキャプチャするために、患者の体の角度を調整します。
  3. 患者の胴回りを360度キャプチャします。胴回りや体全体にはLスキャナーを、その他の場所にはMHスキャナーを使用します。
  4. キャプチャし終わったスキャン情報をオーテンファイル(と呼ばれるソフトウェアプログラム。オーテンがO&P業界のために開発しました)にインポートします。
  5. オーテンミルソフトウェアで加工できる3Dギブスを作ります。
  6. 加工中です。胴体用ギブスが8-10分で加工されます
  7. 型ができます。
  8. プラスティックのシートを数分オーブンに入れます。
  9. 柔らかくなったプラスティックを取り出して、先ほどの型をこれでくるみます。
  10. “デザイン“スタジオで仕上げをします。
  11. できあがり。

チャレンジ

オーテン社内を見学した後も、多くの質問がありました。そこで、私たちは座って、オーテンの患者、業界、直面している問題について話し合うことにしました。

人体をスキャンするのが難しいケースはほとんどないと、オーテンのスタッフは話してくれました。 例えば、患者がベッドから起き上がれない状態で、かつ全身スキャンが必要なとき。 こういうときは、特別の真空マットレスが使用されます。 患者がマットレスに横たわったまま、空気が抜かれます。 こうして、患者の背中の形をマットレスに残します。 患者の“正面”はそのままスキャンし、患者をマットレスから移したあと、背中側の型をスキャンします。 こうして撮った2つのスキャンを1つにします。 これが面倒くさいプロセスなのですが、他に方法がないのです。

オーテンは独自の全身スキャナーを製造しています。 この装置は高額(€60000) ですが、一定のケースでは非常に有効です。

自社開発のスキャナーを使用するマイナス面は、スキャンの対象となる人が動かずに立っていなければならず、社内見学の最初に案内されたこの装置の修正用メタルバーが患者の体に影を落とすので、スキャンが歪んでしまうのです。 さらに、このスキャンブースは巨大で、動かすことができないため、患者の病室でスキャンすることができず、病院はこの装置を収容できる大きな部屋を用意しなければなりません。

新旧比較

オーテンの高い技術と新技術を積極的に受け入れる姿勢に、当社は驚かされました。 Artecのスキャナーを導入する前はどの様に作業をしていたのか、どうして当社のスキャナーを毎日の業務に取り入れる結論に至ったのかを訊ねました。

かつては、整形外科医が患者のためにカスタムメイドの装具が必要になると、医師チームがたくさんの時間とお金をかけて膨大な作業に当たっていました。 この方法では患者にも大きな負担をかけていました。 患者は石膏をつけた状態で座り、型が固まるまでその場でじっと待っていなければなりませんでした。 その後、型を取り外し、装具をカスタムメイドで製作する会社に通常郵便で送っていました。 この会社が送られてきた型を手ではかり、装具を作り、これが患者にぴったり合うことを願いながら試着のために医師に送りかえすということが行われていました。

このプロセスには多くの問題がありました。

  1. 石膏が固まるまでじっと待っていなければならないことが患者には苦痛でした。
  2. 患者が動きすぎると、型は正しい形で固まりませんでした。
  3. 製造会社への郵送費は高く、また、郵送のための時間も型の完成までの時間を遅らせる原因となっていました。
  4. さらに、この輸送中に型が破損したり、歪んでしまうことがよくありました。
  5. 手で“有機的な”形を測定することは非常に難しく、完成品が完璧な状態にならないことが頻繁に起こりました。
  6. そして、完成品を受取った医師が患者に装着してみると、これが上手く合わず、もう一度全てを最初からやりなおさなければならなくなることが日常茶飯事でした

Artecスキャナーは、この昔ながらの方法に対しても、他の会社が製造するスキャナーに対しても多くの優れた点を持っています。

  1. 型製作に、煩わしく、高額で、時間のかかる作業は必要ありません。
  2. 高額な郵送費も必要ありません。
  3. 患者の会社の正確な3Dスキャンデータを受取るので、製作会社による測定は正確です。
  4. スキャナーは高額ではありません。被写体に印をつける必要も、室内の金属に影響されることもありません。
  5. スキャナーの操作は非常に簡単で、キャプチャのための専用スタッフは必要ありません。助手や看護師がスキャナーを操作できます。

総括すると、今回のオーテン訪問は素晴らしいものでした。当社スタッフを暖かく迎え入れ、ArtecのスキャナーがO&P業界でさらに使いやすくなるには何が必要かを考えておいてくれるとさえ約束してくれたのです。

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