3Dスキャンソルーション

Artec 3D社のウクライナへの支援内容

ニューオーリンズで開催のCVPRで、Artec 3Dとルクセンブルグ大学主催のSHARPチャレンジの受賞者が発表に

ルクセンブルク、二〇二二年六月二〇日|活気に満ちた、象徴的な都市であるニューオーリンズで、二〇二二年六月十九日、第三回のSHApe Recovery from Partial textured 3D scans (SHARP) Workshop and Challengeにおける受賞者が発表されました。この一年ごとに行われるチャレンジは、3Dテクノロジーを必須の学術科目として奨励し、3Dデータ処理でAIやマシンラーニングを進化させることを目的とし、3Dスキャニング技術を国際的に先導しているArtec 3D社と、ルクセンブルク大学の安全保障と信頼性に関する他分野間共同研究センター(Interdisciplinary Center for Security, Reliability and Trust、SnT)により、共同で企画、運営されているものです。

今年の一月、チャレンジの内容が発表されてコンテストが開始され、参加チームが作業に取り掛かりました。六月に開催された、コンピュータービジョンとパターン認識に関する協議会(Computer Vision and Pattern Recognition Conference、CVPR)の一環として、三組のファイナリストが、審査結果の発表の前に各々の作品を発表しました。

Artec 3D社を代表して、合計八千ユーロの賞金の授与を行ったのは、SnTの共同所長であるDjamila Aouada 氏(SnT)と、リモートで参加したKseniya Cherenkova氏 (Artec 3D、SnT)でした。

この一年ごとのチャレンジは、二つのチャレンジ、すなわち、『テクスチャを含む部分的スキャンの完成』と、『シャープなエッジの修復』を通して、未完成の生データからテクスチャを有する完全な3Dスキャンデータを復元する、画期的な方法の開発を促す役割を果たしました。

チャレンジ:アルゴリズムを利用した正確性

与えられる課題を通じて、第一のチャレンジでは、参加チームは部分的な3Dスキャンデータからテクスチャを有した3Dメッシュを完全な形で再構築しなければならず、第二のチャレンジにおいては、スムースなエッジを有する3Dオブジェクトのスキャンデータを利用して、地上検証データのシャープなエッジを見積もった上で、該当するCADモデルをシャープなエッジを持つ三角形のメッシュとして再構築する必要がありました。

第一のチャレンジでは、参加者は二つのトラッキングにおいて、Artec 3Dの参照アルゴリズムよりも性能の良いものを作成する課題を与えられました。第一のトラッキングでは、部分的なキャプチャからテクスチャを含む人体スキャンの修復が行われましたが、中国の大連理工大学(Dalian University of Technology)からの参加チームが優勝し、第二のトラッキングでは、異なったレベルの複雑さを持つテクスチャやジオメトリを有した二千以上のオブジェクトを含んだデータセットを使用して、部分的なキャプチャからテクスチャを含むオブジェクトスキャンを修復することが求められ、こちらはスイスのチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)が優勝しました。

第二のチャレンジは、すべてのチームが互いに、そして、主催者チームとも競い合う、「抜き打ち」のカテゴリーでした。こちらでは、大連理工大学が、第二のトラッキングで再びトップに立ち、第一のトラッキングでは、ArtecとSnTの共同チームが、最後までリードを守りました。

データ処理で新境地を開く

Artec 3Dの最高技術責任者であるグレブ・グーセヴ(Gleb Gusev)氏は、「AIおよびマシンラーニングのコミュニティは、スピーチ、文書、画像などの一次元、二次元のデータの取り扱いにおいて、多大な功績を残してきました。しかしながら、3Dデータの扱いは、それよりも遥かに難しいのです-全く違う獣を相手にしているようであるため、未だにとても新しい領域である、と言えます」と、述べました。

このプロジェクトの重要性とAIの提示する可能性に言及しながら、「このようなチャレンジを立ち上げ、主催することで、3Dデータへの我々の見解を次のレベルへと押し上げ、AIベースのアルゴリズムを使用した自動的なデータ処理完了や、自動化したメッシュのCADへの変換など、現在よりも遥かに多くのことを実現できるようにしたい、と考えています」

五年以上にわたり、ルクセンブルクを拠点とする、業界を先導する企業であるArtec 3D社は、SnTと共同で学術研究プロジェクトを指揮し、教育における結びつきを築いてきました。二〇〇九年の設立以来、SnTは、社会経済的に大きな影響を与えることを目的として、情報・通信技術分野において、国際的に質の高い研究を行ってきました。二〇一七年にArtec 3D社との協力体制となってからは、研究プロジェクトは、身体測定の研究、教育上の協力、セキュリティ(3D顔認識)やその他のトピックに焦点を当ててきました。