Artec LeoとRay IIの3Dスキャンで改造した長距離掘削向けの油圧アーム
課題:特定のプロジェクト要件に合わせて、大型かつ複雑な産業用機械をカスタマイズすること。今回のケースでは、機械全体のリーチを拡張するため、より長い油圧アームを取り付けることが求められました。
ソリューション:Artec Leo、Artec Ray II、Artec Studio
結果:元の機械全体を高精度で3Dモデル化。計測やリバースエンジニアリング、そして改造に十分な精度を確保し、大規模な掘削作業を可能にしました。
Artec 3Dを選ぶ理由: Leoは微細で複雑なディテールを捉え、Ray IIはより広範囲をキャプチャします。これらのデバイスを組み合わせることで、高速に大型オブジェクトやエリア全体をデジタル化でき、重要な箇所では高解像度でのフィーチャーの取得が可能となる、非常に強力な組み合わせとなります。

顧客のワークショップに設置されたArtec LeoとRay II。画像提供:4C Creative CAD CAM Consultants
世界中のあらゆる建設プロジェクトの中核では、重作業を担う車両数台が活躍しています。掘削機やトラクター、クレーンなどの機械には安全性、効率性、そして用途適合性が求められます。そして、この「用途適合性」は、プロジェクトの内容に大きく左右される場合があります。
多くの場合、ロボットアームの先端に取り付けられたツールを交換することで、産業用機器は比較的高い柔軟性を持たせることが可能です。しかし、障害物、地上高、あるいは環境上の危険要因によっては、より大規模な改造が必要となるケースもあります。
そこで登場するのが、4C Creative CAD CAM Consultantsです。過去6〜7年にわたり、このArtecアンバサダーは、オランダにある掘削業者にサービスを提供してきました。4C社の最新の改造プロジェクトでは、複雑な内部構造を持つキャビン、空気ろ過システム、そしてキャタピラー(Caterpillar)製トラックを備えた回転プラットフォームに取り付けられたブーム(掘削用アーム)を特徴とする、全長10メートルの車両のデジタル化が依頼されました。

車両のキャタピラー製トラックの3Dスキャンを画面上に表示しているArtec Leo。画像提供:4C
従来、このように大型で複雑な構造物のCADデータを取得するには、時間をかけた綿密な手作業によるモデリングが必要でした。そこに3Dスキャンを導入することで、4C社は機器を現状のままキャプチャし、後の計測に利用できるようになりました。さらに、Artec Leo & Artec Ray IIを組み合わせることで、スケールや精度を犠牲にする必要がなくなり、両方の利点を最大限に活かすことが可能になりました。
LeoとRay II:絶好の組み合わせ
ディスプレイにバッテリー、そしてプロセッサを内蔵したLeoは、単体でも大型オブジェクトのキャプチャに十分対応できる性能を備えています。このケースでは、長距離用のデータキャプチャを追加するために、Ray IIが導入され、デバイスの汎用的なスキャン能力を補完しました。車両の他の部分よりも高い位置に取り付けられたロボットアームは、Leoでは特にアクセスが困難でしたが、Ray IIにとっては問題ありませんでした。
もう一つの課題は、車両の下部をキャプチャすることでした。数トンの重量があるこの機器は地上からわずか80cmの位置に設置されており、下からスキャンするのは危険でした。Ray IIの三脚を取り外し、床面に直接設置することで、最適な解決策となりました。これにより、不要なリスクを伴うことなく、車両の下面をあらゆる角度から迅速かつ容易にキャプチャすることができました。

顧客の油圧アームの横に設置されたArtec Ray II。画像提供:4C Creative CAD CAM Consultants
顧客要件を満たすため、4C社は当該機の階段部分のキャプチャも依頼されました。そこでこそLeoとRay IIが真価を発揮してくれたのだと、同社の共同オーナーであるRogier Rappard(ロジャー・ラパード)氏は説明します。
「彼らは車両の階段を延長したいと考えていました」とラパード氏は言います。「ここでの課題は、階段と手すりのジオメトリをキャプチャする際に、トラッキングを簡単に失ってしまうリスクが伴うことでした。Leoを使用した場合、多数のスキャンを位置合わせする必要もありました。そこで代わりに、Ray IIを使って側面からキャプチャしました。その後、Leoを使用して、最も重要な部分を高解像度かつ高精度でスキャンすることに集中しました。
ワンクリックで異なるデータセットを結合
3Dスキャンでは、多くの場合、ソフトウェアが最も影響力を持ちます。これは、Artec Studioにおいて特に当てはまります。このソフトウェアには、完全に独自のスマートメッシュ化という機能があります。このスマートメッシュ化機能は、長距離および短距離の3Dスキャンから得られた点群を統合するだけでなく、利用可能な中で最も高解像度のデータを使用し、最良の結果を実現します。
データ処理を完全にコントロールしたいユーザーは、スキャンの位置合わせを自分で行うこともできます。4C社はジオメトリ上のフィーチャーに基づいてスキャンを位置合わせし、ソフトウェアのシャープメッシュ化アルゴリズムを使用してそれらを統合しました。他のターゲットベースのワークフローと比較して、これは非常に高い精度を実現しつつも「はるかに効率的で、時間もかからない」とロジャー・ラパードは述べています。
このプロジェクトではスキャン単純化機能が非常に役立ちました。構造化光3Dスキャンを使用して車両全体をキャプチャした場合、約50GBにも及ぶ巨大なファイルになってしまっていたはずです。最終モデルから不要なポリゴンを削除することで、データ容量はわずか300MBまで削減され、改造のためにサードパーティ製ソフトウェアへ送信する作業が大幅に簡単になりました。
完成されたメッシュを共有できるというArtec Studioの機能も、直感的なファイル共有に適しています。点群を拡大表示すると歪みが生じることがあり、計測が難しくなる場合があります。しかし、Ray IIの点群は、テクスチャ処理および仕上げが施された、すぐに使用可能なOBJおよびSTL形式で直接送信することが可能です。これらのメッシュを使用することで、CADプリミティブを用いた直交計測も容易に行えます。
ラパード氏によれば、Artec Studioに内蔵されたツールは、設計参照のためのフィーチャー抽出を含む、さまざまな用途を可能にするそうです。この特定のプロジェクトでは、収集されたデータが、改造後の耐久性を確保するために設計されたシミュレーションによる強度解析において、極めて重要な役割を果たしました。
ユーザーを「驚愕させる」技術
法科学分野から防衛産業に至るまで、4C社は3Dスキャンにおける独自の提案として、LeoとRay IIの新たな活用方法を発見し続けています。LiDARとハンドヘルド型構造化光3Dスキャンをこれほどシームレスに統合できるソリューションは他になく、新たに導入したユーザーは、その結果に驚かされることが少なくありません。
「顧客を訪問するたびに、Artec Studioはピンポイントな位置合わせを非常に簡単に実演できることを実感します。2つのスキャン間で類似したジオメトリを見つけて、それらを位置合わせするだけですから」とラパード氏は結論付けます。「彼らはいつもこう尋ねてくるんです。スキャンを組み合わせることは可能ですか?それはどのように機能するのですか?とね。そこで彼らにそのシンプルさを示すと、彼らはこのテクノロジーが可能にすることに、いつも圧倒されるんですよ」

Artec Studio上でArtec Leoを使用してキャプチャされた、キャタピラー製トラックの3Dモデル。画像提供:4C
あらゆる環境で大型アイテムをデジタル化できる汎用性は、実際の現場においても大きな利点をもたらします。また別のプロジェクトでは、4C社は工場設備のキャプチャを依頼されました。3Dスキャンがなければ、表面計測のために2〜3日間、生産を停止する必要がありました。しかし、Leoは全体のダウンタイムをわずか2時間にまで短縮しました。そしてさらにRay IIを追加することで、このアプローチの拡張が可能となります。
多くの場合、LeoとRay IIは単体でも展開可能です。この車両のケースでは、Leoが構造全体を高解像度でデジタル化することができました。Ray IIもまた、大型オブジェクトを容易にキャプチャします。しかし両者を組み合わせることで、重要な箇所では精度を確保しつつ、軽量な3Dモデルを生成することが可能になりました。このような高い汎用性を備えていることから、このテクノロジーが産業分野のみならず、さらに幅広い領域で急速に普及しているのも不思議ではありません。
ストーリーの背景で活躍するスキャナ
世界最高峰のポータブル3Dスキャナをお試しください。